2020年8月16日

日本が世界一のブランド国である理由とは

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

ブランド戦略コンサルタントの江上は、
「日本が、なぜ、ブランドイメージが高いのか」と
その理由を今日のコラムではお伝えします。

それでは、早速。

 

 

さて。

先日、こちらの記事でお伝えしたように
国のブランドとしての日本は
現時点で世界NO.1です。

Future Brand Country Index
https://1ovely.com/country-index/#2019_Future_Brand_Country_Index

その記事
https://1ovely.com/country-index/

 

5年ごとに75ヶ国のブランドイメージを
ランキングにしていて、
2019年度の調査は8回目で日本は1位。

2014年も75か国中、第1位。

日本が、なぜ、
このようにブランドイメージが高いのか。

 

日本を
世界のトップブランドに押し上げている
大きな魅力のひとつは「この国の多様性」です。

 

風土としてのダイバーシティ、
文化としてのダイバーシティです。

食べ物(Food)
伝統(Heritage)
美術(Art)
建築(architecture)
寺社仏閣(temples and shrines)
etc

 

オリジナリティにとんだもの
ありとあらゆる分野にある、
ということです。

というか私たちが
気づきにくいところに
むちゃくちゃにある。(笑)

 

サミュエル・ハンチントンさんは
「文明の衝突」の中で
世界には8つの文明があると、
日本を一国一文明の国と区分しました。

中華文明の周辺に生じたけれど
独自の文明を築いたと評したのです。

 

先進技術以上に
その文化・文明の在り様に
世界の人はひかれるのです。

では、なぜ、
この多様性は生まれたのか?

だいたい
世界中の文化・文明は
日本に入ってくると、
「日本ならでは進化」を
遂げることが多い。

 

食を見るとよく分かります。

てんぷら、
ラーメン、
うどん、
カレー、、、、。

ぜんぶ、本国より
美味しくなって、
かつ独自のものになっている。

 

この性質は、ユーラシア大陸の
どんづまりに位置する
日本の地政学的なポジションが
招いたものです。

 

世界地図、持ってます?
できれば欧米で
ふつうに発行されている
地図がいいです。

ま、ネットで探せば
欧米視点の地図が手に入ります。

その地図で見ると、
日本はまんま「Far East」!

極東。
極めて東の国。(笑)

大航海時代に東に
Zipangという黄金の国がある、
言われた理由が
そこはかとなく分かります。

その地図を
ヨーロッパやアメリカ大陸を上にして
日本を下にすると
日本列島が、まんま「世界の受け皿」に
なっていることが分かります。

(もう少し正確に言えば
ユーラシア大陸の受け皿です)

世界中の文物は
ジャレド・ダイヤモンドさんが
「銃・病原菌・鉄」で紐解いたように
南北ではなく、東西に広がるんですね。

だから、極端に言えば
世界(ヨーロッパ、中東、中央アジア、東南アジア、東アジア)の
文化・文明・文物はいずれ
日本にやってくることになります。

野を超え、山を越え、
海を越えて、西方浄土から
有難いものがやってくる。

で、この国からは
東に渡しようがないので、、、、

というより、ここは、
どんつき、どんづまりなので
やってきたものを他に渡さずに
愛でて、愛でて、大事にして
(舶来物ということばの通り)
味わい倒すんですね。

で、基本的に
私たち日本人の心性には
「ホンモノは外からやってくる」
ものである、という概念が
染みついている。

なぜか、中にはない、
と思ってるようなんです。

 

いつも、この国は
この素晴らしい「ホンモノ」を我がものにしたい、
「ホンモノ」に追いつきたいと恋焦がれる。

そして「ホンモノ」を研究して研究して
「ホンモノ」より「ホンモノ」を追求してしまって、
「ホンモノ」より凄い「ホンモノ」が
存在するようになる、という回路ができてしまった。

つまり、ホンモノ変態になってしまったのですね。
(ここ、けなしているわけじゃないですよ~)

これがブランド力の遠因なのです。

 

いかがでしたか。
次回の更新もお楽しみに!