2023年11月2日

アメリカはどこへ行くのか?

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただきありがとうございます。
 
今回は、ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が、
「アメリカはどこへ行くのか?」
というテーマでお話しします。

 
それでは、早速どうぞ!
 
 

 
 
都市計画プランナー
という職種があります。

これは私の理解ですが・・・

街を50年、100年単位で考え、
そこを人間に住みよいというか、
人間的な場所に変えていく
いわば仕掛けを街の構造に埋め込む人。

 
 
そうして設計された街に
アメリカ西海岸のポートランドがあります。

ポートランドのダウンタウンは
とても歩きやすく素敵な住みよい街並みとして
1970年代に計画されています。

 
わたしは、6年ほど前に、
この街を訪れたことがあります。

ここにはダウンタウンの真ん中に
全米一の規模の書店「パウエル書店」があります。

ここで姪っ子のこども用に
絵本を買った記憶があります。
 
 

アメリカというとクルマ社会が連想されますが
ポートランドは路面電車も走っており、
身近な美しい街という印象でした。

緑や美術館などの施設も充実し、
一時期は「全米で最もすみたい街」として
注目を浴びていました。

 
 
しかし、その美しい街は残念なことに
ドラッグで有名な街でもあります。

大麻はもちろん、驚くのはハードドラッグの
覚せい剤やコカインも合法化されていることです。
 

ハードドラッグの合法化は2020年なので
わたしが訪ねていたときはまだ非合法化時代。

それでもマリファナらしき
何かを燃やすにおいが路上に漂ってくることが
ありました。
 

なかでも驚いたのは
ホームレスの人たちの多さでした。

正直、ダウンタウンの路上は
もうあちこちに居るのです。

それもティーンエイジャーやまだ20代だろう
と思われる白人のホームレスを数多く見ました。

薬物中毒らしき人もいます。

日本では正直なかなか見かけない光景です。

 
 
都市計画で出来あがってきた
美しい街並みと
ティーンエイジャーのホームレスと
薬物中毒者。

そのアンバランスに、
アメリカの自由さと、
その裏生地の過酷さを感じずには
居られません。

 
 
全米一住みたいと言われ、
人が住みやすい街として
美しくでき上ってきた街は

目線を下に向けるほど
人の悲惨さを感ぜずには
居られない街になっています。

 
 
彼らがどうして生まれるのか?

彼らが何から排除されてきたのか?

彼らがどうして排除されてきたのか?

アメリカは何を失い、何を得てきたのか?
 
 
昨日、久々にある場所で
ポートランドの美しい都市計画のことを聞きながら、
アメリカの現実との遠い隔たりを思わずには
いられませんでした。

 
アメリカはどこへ行くのでしょう。
 
 

 
 
いかがでしたか。

美しいほどの都市計画でも、
そのなかに住むのは生きた人間であるということ。
どう生かしていくのか、
それもやはり人間次第なのかもしれませんね。

 
ではまた次回の更新もお楽しみに!