2022年8月13日

「写経」は最高の学習方法である

シェア ツイート  B! はてブ Google+ Pocket

こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上鳴風が、
コピーライター時代の体験から、
写経は、「教育の原型」だと、展開していきます。

それでは、早速本文をお読み下さい。

 

 

昔々、コピーライターの卵時代に
著名なコピーライターが書いたコピーを
ただ黙々と筆写したことがあります。

つまり、写経ですねwww

一字一句変えることなく、
句読点もそのままに手書きで
書き写していきます。

 

当時は大阪に住んでいたので、
中之島の大阪府立図書館に毎日通って。

その図書館にあるコピー年鑑という
分厚い年鑑をひっぱり出しては
書き写していました。

当時はまだ新館ができておらず、
歴史を感じる立派な建造物の中で、
自習室のデスクに座りながら
筆写したことを思い出します。

 

良く書いていたのは仲畑貴志さんという
当時糸井重里さんと並んでトップを走っていた
コピーライターの方のコピーです。

いまでも覚えているのは
ジーンズのBIGJOHNの広告コピー。

 

一人で荒野を旅するカウボーイの
心情に寄せてつくられた写真とデザインで
40年後のいま見ても素晴らしい仕上がりです。

写真は操上和美、デザインは渡辺かをる、
という超一流タッグ。

まるで良質なドラマを
見ているような気にさせる広告でした。

いまでも1980年初めごろのコピー年鑑に
掲載されていると思います。

もし図書館などで見る機会があったら
ぜひぜひご覧になってください。

 

さて。このコピー筆写、コピー写経、
やっていると面白いことが
自分の中に起こり始めました。

それは、その人の文章の構成の仕方や、
その文章を書いたときの思考、
あるいは息づかいまでもが感じ取れるのです。

ここで省略するワザを使ったな、とか。
句読点で文章のリズムをつくっているとか。

漢字とひらがなのバランスや、
字切れのタイミング。

超一流のコピーライターが
どのようなアプローチでコピーを書いているのかが
自分のカラダの中にありありと蘇るのです。

これはキャッチフレーズではなく、
数百字の文章として広告内にある
ボディコピーというものの写経で生じたことです。

ものすごく、とにかくものすごく
勉強になりました。

当時、コピーライターの最初の修行として
この写経は一般的だったのですが
何故かいまではほとんど行われていません。

 

この写経、私は、
「教育の原型」だと思っています。

守破離の最初の「守」の部分を叩きこむ、
と言い換えてもいいのですが。

興味あることを、
自分がそうありたいと思うことを
徹底的に真似ぶ、真似してみる。

その経験にどれだけの体験が
隠されているか。

あなたが何かに興味を抱き、
身に着けたいと思うなら、
ぜひ全感覚を使って、
そのものすべてを味わいながら
「写経」してみてください。

ただ真似することに
どれほど学べるか驚くはずです。

 

 

いかがですか。

ぜひ、貴社の、あなたのブランド戦略に
お役立て下さい。

引き続き、今週の「江上鳴風のビジネス戦略塾」も
メッセージに引き続きお聴きください。

 

 

今週の放送も、
「失敗の本質」を取り上げています。
https://onl.tw/PXzJyNK

同じ失敗を繰り返す。

仕事で自分がやったなら、
かなりへこみます。

学ぶ能力がないことを
自分に突きつけるからです。

 

日本人は、とすぐに一般化して
話すことは拙速のそしりを免れませんが
それでも「失敗の本質」を読むと
その思いがわきあがってきます。

不思議なことに一人ひとりは
ちゃんと学べるのに。

たくさんの人が集まった民族になると
同じことを繰り返すクセがあるようです。

 

これは私たち日本人にかぎりません。

ほぼ、世界中の民族に、
それぞれの思考法と感じ方とやり方があります。

それは、母語と、
同じ文化を共有する人の間で育つしかない
社会的な動物である人間の
たぶん強みでもあり、弱みでもあります。

その強みも弱みも、
自民族の生と死がかかる究極のシーンである
戦争のときに噴き出すのでしょう。

 

今週の放送のテーマは日本軍敗因の5番目
「狭くて進化のない戦略オプション」です。

が、これは早い話
“自己革新できる能力があるか”
という話です。

自己革新とは
自分で自分の手術をする、
ようなものですwww

どこが病巣で、何が不要で、何を残して、
どう作り変えなければならないか。

それを綿密に計画しながら
最後までやり遂げる覚悟が必要です。

 

はっきりいって恐いし、面倒だし、
嫌なことも多い。

でも、冷静に自分を見るなら
やらなければ未来は相当厳しくなる。

その時に出来るかどうか。

 

第二次世界大戦時、
日本軍はやらなかった。

そして、アメリカ軍はやった。

戦いとは自己革新を
連続して行わなければならないものだ、
と「失敗の本質」は教えてくれます。

 

第255回は以下から・・・

=========================
   ~ 江上鳴風のビジネス戦略塾 ~
 第255回 歴史に学ぶ 「失敗の本質」より その3
=========================

▼スポッティファイ(Spotify)鳴風チャンネル
https://open.spotify.com/show/26xchCpiwotUVcP4x2t8fQ

▼アンカー(Anchor)鳴風チャンネル
https://anchor.fm/narikaze-bis

▼Appleポッドキャスト 江上鳴風のビジネス戦略塾
https://onl.la/cQD2JLB

▼スタンド・エフエム(stand.fm)鳴風チャンネル
https://stand.fm/episodes/62ef5508bb9a858305a4c5cd

 

*江上鳴風(えがみなりかぜ)とは、
江上隆夫の筆名、雅号のひとつです。

 

■第1回から第212回までの音声配信全番組は以下のヒマラヤFMのURLから!
「Egamingのあなたもブランドになれる!パーソナル・ブランディング講座」
https://www.himalaya.com/album/egaming-99846

 

次回の更新もお楽しみに!