2022年12月9日
リスクを取り続けると何が起きるのか
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上鳴風が、
「リスクを取り続けると何が起きるのか」についてお伝えします。
それでは、早速。
★
知り合いが経営するスーツブランドが
来年2月パリコレに出展します。
あるところからオファーがあり、
決断したそうです。
まだ立ち上げて
10年にも満たないブランドです。
それもスーツということは
デザインに幅があるわけでもなく。
決まったスタイルの中で
ブランドの個性を、
精一杯発揮しなければなりません。
洋服の伝統がたかだか150年程度しかない
東洋の島国（って久しぶりに使う表現です）から
世界のモードの中心地に打って出る。
予算も、人員も足りていない中で
酷評される可能性も大いにあるわけです。
少しずつ積み上げてきたファンを
がっかりさせることもあるかもしれない。
それでも若い女性経営者は、
パリでショーを行うと決めて、
リスクを取りにいく決断をしました。
そして、いまだに自分の決断が
正しいのか分からない、と彼女は言います。
「でも、やります！」
たった一人で大阪でブランドを立ち上げ、
情熱だけで走ってきた彼女を見ていると
「リスクを取る」ということが
どれほど大きく人生を動かしていくのか
本当に驚かされます。
癖の強いセミオーダーのスーツです。
オーソドクスなデザインからはみ出るので
人によっては受け入れられないかもしれません。
そして、まったく安くありませんwww
ただ着る人の「色気」を不思議に解放してくれる
そんなスーツに仕上がります。
東京と大阪に1店舗ずつ。
ブランド名は Re.muse＜レミューズ＞
もしご興味を覚えたら一度訪ねてみてください。
30歳の女性が8年間リスクを取り続けた結果、
何が起こっているかを目撃できます。
★
いかがですか。
パリコレ、素敵ですね！
ぜひ、貴社の、あなたのブランド戦略に
お役立て下さい。
引き続き、今週の「江上鳴風のビジネス戦略塾」も
メッセージに引き続きお聴きください。
★
10年ほど前、連日行列の出来ている
フレンチのお店がありました。
JRの新橋駅からほど近い
銀座の「俺のフレンチ」です。
私は行列が苦手なこともあり、
当時、俺のシリーズでは一度も食べませんでした。
その後、行列は無くなりましたが
いまだ利用したことがないので
味を語れる立場にはありません。
当時、なぜ毎日行列が出来るのか
知ったときには驚きました。
それなら行列が出来るのも無理はない、
と思ったものでした。
当時、銀座の「俺のフレンチ」は
確か立ち食い席がメインではなかったか、
と思います。
つまり、立ち食いフレンチ！
そして、料理を担当するのは
なんとミシュランの星付きレストランで
シェフをやっていた方たちです。
二時間限定、
気軽な店づくりとは言え、
味に遜色はまったくない。
値段は平均3分の１。
下手をするとお皿によっては
5分の１のお値段。
これは流行らないわけがない、
と思った記憶があります。
この業態を立ち上げたのは
ブックオフの創業者・坂本孝さん。
実はブックオフも、そのやり方、
アプローチはまったく一緒です。
古本屋とフレンチ料理店が
同じアプローチを採用しているのです。
いわば強固な既存業界で
戦う「弱者の戦略」です。
今週の放送は先週に続き、
ポジショニングがテーマ。
中でもポジショニングにおける
「弱者の戦略」を取り上げています。
以下のお好きなアプリから、どうぞ！
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～ 江上鳴風のビジネス戦略塾 ～
第272回 逆張りのポジショニング
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＊江上鳴風（えがみなりかぜ）とは、
江上隆夫の筆名、雅号のひとつです。
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次回の更新もお楽しみに！
