2021年11月15日
おとな社会とこども社会
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が、
「おとな社会とこども社会」についてをお伝えします。
それでは、早速。
★
「民主主義は最悪の政治形態である。
他に試みられたあらゆる形態を除けばだが」
チャーチルの名言ですが、
民主主義より優れた政治形態を
人間はいまだ発明していない。
そのうちきっと生まれるだろうとは
個人的には思っています。
とりあえずは、民主主義。
で、民主主義が厄介なのは
“あなたと敵対する人も同じ社会の構成員である以上
その人も包含して制度を設計し、運用しなければならない“
ということです。
要はぶつぶつ文句言う人も、
てめえ、ぶっ殺してやると喚く分からず屋も、
こっそり足を引っ張る底意地悪い人間も、
切り捨てない。
自分と同じように大事にする。
あ~~~~~考えるだけで面倒くさい(笑)
これが独裁制とか、強権的共産主義だと
「敵対する者は粛清」していけばいいだけ。
ジョージ・オーウェルの1984方式に
国民の完全管理を目指す。
すごくシンプルなのです。
どこかに、たとえば「ぽんぽこ収容所」みたいなものを
つくり、強制的にいろいろ働いてもらえばいい。
「君たちは不要物です、要らない、消えたまえ!」と
ささっと消すだけです。
とても気持ちがいい。
で、面白いのは、
意見が正反対の人同士を同じテーブルにつかせて
対話を繰り返す、このやたら、
合意に時間と手間がかかるシステムの方が
コミュニティとして永続する確率が高く。
また、文化も、科学技術も広範に発展する。
独裁制で、優秀な奴らが
すごくシンプルに意志統一して、
一気通貫に全体を制御する仕組みの方が、
発展するように思えるのに
歴史上、うまく行った試しがない。
文化も、科学技術もいびつに発展するし。
なぜ、なんだろうと思いません?
一つ言えるのは・・・
民主主義は、
度量と分別のあるおとなが社会に一定数居ないと
成立しない制度だということです。
何が人間にとって良きことなのかを判断できる人。
これが「おとな」です。
だから、民主主義では
広々とした知性が育つようにと教育が行われる。
「一人で考えること」ができる人が
数多く存在する社会が民主主義を
実践している社会と言えるんですね。
片や、独裁制は何も考えない、
またはある考え方以外を知らない、
あるいは言うことを聞く、
「こども」がたくさん居た方が助かる。
困っても「あの人」が言うから。
「この人」に叱られるから、何もしない。考えない。
どうしても「あの人」が考えるように考える。
「考える鋳型」をひとつしか持たない。
また、そういう教育を奨励する。
結果的に、民主主義社会は
あれもあれば、それもあるけど、
こういうのはどうだろう?
という「おとな」が尊重される社会に。
独裁制社会は、
あれもないし、これもない。
これしかないよね、ぜったい!他は不要!
という「こども」が大事にされる社会になる。
つまり・・・
=========
民主制=おとな社会
独裁制=こども社会
=========
・・・ということなのです。
だから、
おとなが少なくなったな、と思ったら
民主主義国の方は注意した方がいい。
おとなが増えたな、思ったら
独裁主義国の方は注意した方がいい。
ちなみに、
システムが生き延びる可能性は
圧倒的に多様性を保った方です。
★
いかがですか。
ぜひ、貴社の、あなたのブランディング戦略に
お役立て下さい。
引き続き、第216回の「江上鳴風のビジネス戦略塾」も
メッセージに引き続きお聴きください。
★
音声配信は前回から、
デザイン思考を取り上げています。
デザイン思考の最初のステップは
「共感」empathize(エンパサイズ)です。
なんで、共感かというと
デザイン思考は徹底的に「人間中心」で
進められるからです。
何かを発想するときに
私たち人間の思考や感情や行動を
大切に見ていく。
そこですくい取った発見や洞察から
モノやサービスをつくりあげる。
デザイン思考の中心にあるのは
こういうアプローチです。
だから、「共感」が
いちばん最初に来るわけです。
で、共感のステップで何を行うかというと
「直接話を聞くこと」と「観察すること」です。
トヨタに現地現物という言葉がありますが
「百聞は一見に如かず」で
ユーザーの体験を共有しよう、
そこに共感するポイントを発見しよう!
ということなんですね。
私も最近、ゴミ問題や循環型社会の研究で
日本中、いろいろな場所に出かけたり、
話を聞いたりしていますが、
やはり現場に行かないと気づけないこと、
分からないことってものすごくたくさんあります。
デザイン思考は、
徹底した現場主義なんです。
第216回の音声配信は、
そんな最初の共感ステップの
やり方を話しています。
以下のお好きなURLをクリックすれば
PCでもスマホでも、このまま、すぐにお聞きいただけます。
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~ 江上鳴風のビジネス戦略塾 ~
第216回 デザイン思考をモノにしよう その2.共感/インタビュー
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▼アンカー(Anchor)鳴風チャンネル
https://anchor.fm/narikaze-bis
▼スポッティファイ(Spotify)鳴風チャンネル
https://open.spotify.com/show/
▼スタンド・エフエム(stand.fm)鳴風チャンネル
https://stand.fm/episodes/6187
■第213回以降は上記のURLでお聞きいただけます。
第1回から第212回までの音声配信全番組は以下のヒマラヤFM
「Egamingのあなたもブランドになれる!パーソナル・ブラ
https://www.himalaya.com/album
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次回の更新もお楽しみに!