
2025年3月15日
22世紀的「四方良し」のすすめ
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今回はブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が
”22世紀的「四方良し」のすすめ”
についてお話しします。
それでは早速どうぞ!
★
私は、ビジョンやミッションを
長い間企業と一緒に作ってきました。
けれども、そのビジョン、ミッションが
ずっと同じ形かというとそうではありません。
こうした理念、フィロソフィーは、
基本的に時代によって意味合いが違っています。
まず経営理念という言葉が
生まれたのは戦後です。
日本でいうと第二次世界大戦後。
約80年前頃からこの言葉が徐々に
一般的に使われるようになりました。
当初、この経営理念は経営者の戒め、自分に対する戒め、
これを自戒型と言いますが、そういった使い方が主でした。
社員と共有するものではなく、
自分が経営にあたってどういう心構えであるべきか、
どういう倫理観、道徳観で経営を行うのか、
そうした意味で使われていました。
その後、理念はしだいに社員とも
共有されるようになります。
このとき、経営理念は経営者や社員の規範として、
要は社内的な方針である「規範型」という意味合いに
変化していったのですね。
これが高度成長期、
大体1960年代から70年代にかけてです。
さらに、その後、この規範型の経営理念は
徐々に企業の在り方の変化、
世の中の企業への捉え方の変化とともに
方針型という、自社がどういう意味合いで
経営を行っているのか
どう世の中に貢献していくのか
これを表明するものに変わっていくんですね。
これが1980年代から始まっています。
これが2000年代以降、
企業の公器性、どう貢献する企業なのか
といったことを世の中が重視するようになるにつれ、
今、皆さんがよく見聞きするビジョンやミッション、
あるいはパーパスといった形に変化していったわけです。
多分この流れは止めようがない
というふうに思います 。
幸い日本は江戸の昔から
例えば近江商人のように「三方良し」
売手良し、買手良し、世間良しという三方良し
という考え方をもって バランスの取れた
企業のあり方を追求してきました。
そういう意味では日本に
時代がやっと追いついたとも言えるのです。
日本の企業経営者は自信をもって
21世紀あるいは22世紀的な
「三方良し」を考えてほしいと思います。
それは「地球良し」という
持続可能性の要素が入った
「四方良し」になるはずです。
売手良し
買手良し
世間良し
地球良し
あなたなりの「四方良し」を、ぜひ!!
★
いかがでしたか。
この世の中にどんなふうに貢献していくか。
この世の中をどんな風によくしていくか。
実際、いま、自社の成長だけでなく、
公共的な視点をもった理念を掲げる企業がほとんどです。
問題は複雑化しているけれど、
みんなが四方よしを掲げたら、
この世の中はきっと希望あふれる世の中になるはず。
(単純に考えればそうですよね)
未来はきっとそうだと、信じて。
それでは、次回のブログ更新もお楽しみに!