2021年3月19日

2020年代的「ちゅうぶらりん」の哲学

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が、
2020年代的「ちゅうぶらりん」の哲学についてお伝えします。

それでは、早速。

 

 

右か、左か。

どっちにするか
シンプルな結論を導き出すのは
難しい。

けれど、どちらかを選べと言われた時に
感情的に判断するのは簡単です。

どうするかというと、
嫌だと思った方をシャットダウンして
好きと思った方に行けばいい。

感情的な判断というのは
あまり考えることを求めません。

いまある自分のリソースの中での
いまある自分の感情の反応で
ものごとを決めていくからです。

だから「シンプル」で「強い」。

結論の出し方のシンプルさでは、
最強です。

そして、
当たり前ですが、このやり方が
もっとも間違う確率が高い。

ん~、というか大体間違う。

それは歴史を見れば100%、明らかです。

感情を使う判断は、あなたではなく
あなたの中にある暴れるエネルギー
制御できないエネルギーに物事をゆだねる態度です。

 

つまり、一見、
シンプルで強い個人に見えて、
その実、主体的に生きることができていないときに
それは起こります。

 

では、右か、左か。

決められないときにどうするか。

あなたならどうしますか?

 

もっとも良い態度は
「決められないこと」を引きうける、
という態度だと私は考えています。

つまり、「ちゅうぶらりん」で居る。

「中途半端」でいるということです。

これは知性がものすごく必要な作業です。

 

なぜなら、
これは「世界が多様であること」を
前提とした考え方で、
多様性を排除しないスタンスだからです。

また、「世界に確かなものなどない。
世界は変化することが常態だ」という
態度に支えられた、
ある意味、誠実な考え方だからです。

A,B,C,D・・・。

たくさんの選択肢がある中で
すべての可能性を排除しないで
一度立ち止まって考える。

これは
思いがけない形の解答があることを
受け入れる態度です。

だから、豊かな選択肢がやってきます。

豊かな選択肢は、少なくとも
感情的に選択されたものよりも、
確実に豊かな未来をもたらす可能性が高い。

だから、私は、ときどき
「ちゅうぶらりんな奴で居ること」を
選びます。

 

もとから、そうじゃん!
と言われそうですが(笑)

 

シンプルじゃないし。

面倒くさいし。

手間かかるし。

でも、
もっとも素晴らしい未来に近いやり方。

ああ、面倒くさいと言いながら
採用してみませんか?

 

さて。ちなみに、感情は、
カラダの中から響いてくる「直感」とは
まったく別のものです。

「直感」は「ささやき」に近いもので
それをキャッチするには、
感情の波にのまれていないことが前提になります。

ごくごく静かに打ち寄せる波のようなものです。

だから、あなたは、
「直感」には、耳を澄ません無ければなりません。

静かな選択肢に、幸おおからんことを!

 

 

いかがですか。

ぜひ、貴社の、あなたのブランディング戦略に
お役立て下さい。

引き続き、今週のヒマラヤFMも
メッセージに引き続きお聴きください。

 

神は細部に宿る、
と言いますよね。

ブランドも、
細部に宿ります。

昔々、仕事で
2度ほどイタリアに行くことになって。

いま思えば、
ものすごく贅沢な仕事でした。

イタリアの
世界的なデザイナー、
モスキーノやドルチェ&ガッバーナに
会ってインタビューしたり。

もう亡くなりましたが、
会ったときモスキーノさんは
機嫌悪くて
たいへんでした(笑)

ドルチェさんは
ご機嫌でしたが。

あるいは、
イタリアン・ヴォーグの
編集長に会って話を聴いたり。

世界的な建築家、音楽家や
一昨年亡くなったイタリア料理界の
巨匠グァルティエロ・マルケージの
三ツ星料理を食べて
彼にインタビュ-したりとか。

まあ、贅沢ですね。

1月頭から2週間ほどミラノを
拠点に取材・撮影をしていました。

それで、この仕事の合間に
ミラノのモンテナポレオーネ通りの
ジョルジオ・アルマーニ!本店で
買い物をしたんですね。

それが、いまだに
記憶にありありと甦る、
強烈なブランド体験でした!!

ちょっとしたブランド創造の秘密。

今週のヒマラヤFMは以下から、どうぞ。

第182回ブランディングの作法-その10_ディティールにブランドを宿せ
https://www.himalaya.com/ja/player-embed/99846/132832213

次回の更新もお楽しみに!