
2025年3月29日
統計はAI時代を生き抜く基礎教養です
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今回はブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が
AI時代を生き抜く上での
基礎教養としての「統計」について
お話しします。
それでは早速どうぞ!
★
現代はデータ社会です。
ビジネス、政策、科学など、
私たちの意思決定のほとんどは
膨大なデータに基づいています。
で、その中心的役割を
果たしているのが「統計学」。
たとえば現代物理学の最前線で
ヒッグス粒子が発見されました。
(2013年のノーベル賞受賞の大発見)
この成果を裏付けたのは
統計的基準の「5σ(シグマ)」。
ファイブシグマとは
「観測された現象が偶然起きる確率は
約350万分の1以下」ということ。
この基準を満たさなければ
物理学の発見は認められないんですよね。
ちなみに社会心理学系の基準は
5%つまり20分の1以下。
超ゆるゆるなんですが(笑)
いずれにしても厳密な科学の世界では
統計的に確かめられたエビデンスだけが
真実として受け入れられるのです。
ミクロな世界を扱う量子力学は
自然現象が確率論的に記述されることを
前提にしています。
飛躍して言うと
「存在は確率論的なもの」
ということなんだよね。
ある種、確定できない。
電子や光子といった粒子の
位置や運動は決定論的ではなく、
確率分布でしか記述できない。
物理世界の最も基本的なレベルが
なんと統計的な世界なのです。
当り前だけど、
統計はいろいろな分野で
かなり活用されています。
ビジネスの世界でも同様。
ネットフリックスは、
ユーザーの視聴履歴や嗜好を統計的に分析して
「ハウス・オブ・カード」というヒットドラマを
生み出しているし。
Amazonは統計的な
データ解析で顧客が欲しがるであろう商品を
高精度で予測しています。
これらはまさに統計学が
ビジネスの成功を支えている好例。
医療や公衆衛生の分野でも
統計学は欠かせない。
新型コロナウイルスの感染拡大防止策や
ワクチンの有効性を評価する際にも、
統計学による分析が基礎。
政治や行政もそう!
私たちがメディアやネットで
目にする様々なデータも、
統計リテラシーがなければ
けっこう誤解しちゃいます。
逆に・・・
悪意があれば誤読させたり
結果を操作することも可能。
AIの時代だからこそ・・・
平均値や偏差、相関関係、因果、因子など、
基本的な統計的概念を理解することが超重要。
データに惑わされず
正確な判断をするには必須なんですね。
・・・といいながら自分自身
統計がしっかり分かっているか?
と言ったら自信がないのですが(笑)
でも、勉強は続けようと思っています。
あなたも、ぜひ!
★
いかがでしたか。
統計といわれたら、
代表的なものとして
「調査データの分析」のような
イメージを持っていました。
そもそも統計は、データを使って
物事の傾向や法則をみつけるもの。
つまり未来を予測したり、
未来を形作っていくものでもあります。
現代はすべてがデータ化されているから、
すべての世界において、
統計が主発点にあるようなもの。
AIだって、きっと統計がなかったら生まれなかった。
統計はAIの基礎の基礎を司っているといえると思います。
いまの世の中を知るには、
なにより「統計」を知ること、
かもしれません。
それでは、次回のブログ更新もお楽しみに!