2025年2月22日

大学院で2年間研究して分かったこと

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
 
今回はブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が
「大学院で2年間研究して分かったこと」
についてお話しします。
 
それでは早速どうぞ!
 
 

 
 
さて。

 
大学院で2年間、
社会心理学的な研究を行いました。

自分が取り組んでいる
ビジョンやミッションを
どう浸透させるか?

その手法の研究だったのですが
研究の結果より、自分にとって
驚きが大きかったのが
「学問的な研究とは何か」
ということが分かったことです。

 
 
それまで仕事上の必要で
研究論文を読んだ経験はありました。

しかし、自分の研究テーマをもとに
先行研究をリサーチする経験は
初めてでした。

たぶん300本くらいの論文をリサーチし、
そのうち100 数十本の論文をストックし、
整理しました。

この論文を読む過程で思ったことが
「なんて面白くないんだろう!」
ということでした。

どれもこれも重箱の隅を突くような
研究ばかりしやがって!

と、本当に正直そう思ったんですよね(笑)

 
 
科学って論証と反証可能性の上に
成り立っています。

もう、エビデンスでの
四の字固め!なんですね(笑)

四方八方から条件を固め、
細かく正規性を証明しながら
仮説が成り立つかを厳密に立証する。

前提の条件が不完全であれば
正規の論文ではなく参考程度の研究になります。

 
 
それでも社会心理学系は
有意性5%でなんかが言える。
 
有意性5%とは、まあまあ
その現象が偶然起こる確率が
5%くらいしかないよ~。

だから、それは何か意味があるよね。

仮説が成り立っているかもよ。

そういう確率。

高エネルギー物理学や基礎物理学の分野では、
5σ(シグマ)つまり約350万分の1以下の水準が
求められます。
 
うちらは5%以下なので
超ゆるゆるもユルユルなわけです。

 

で、やはりそこはユルユルでも
いちおうは人文系とはいえども
科学は科学なので、
前提や諸条件の厳密さは問われます。

そうすると、5%でも
なかなか成立しないものなのです。

 
 
科学的な研究とは
社会心理学系のようなユルイ学問でも
膨大な先人が積み上げた砂の上に
ほんの一粒の砂を置くような
行為なんですね。

 
一粒の砂は読んで面白くなくても
砂は、その砂山にひとつは積み上がっている。
 
この砂一粒の積み上げを辛抱づよく
かつ面白くやっていくことが
「学問」なんだということが
幼稚園並みのペーペーの研究者として
心底分かった2年間でした。ふう。
 
でも、世界で誰も取り組んでいなことに
研究として取り組むというのは
ある種快感でもあります。

ははは。
 
 

 
 
いかがでしたか。
 

仕事をしながらも、
ずっと大学院に通ってきた江上。

膨大な課題や論文にも取り組んできて、
はたから見ていても大変そうでした。
おつかれさまでした!
 
でもびっくりしたのは、
江上と一緒の大学院に通う学生たちもまた、
経営者だったり、週5勤務の企業の社員だったり
みな普通に仕事がある方ばかり。

いつ学んで、いつ仕事をしているんだろう…??
ちょっとびっくりです。

 
リスキリング。
これは本当に必要だし、
ビジネスの第一線にいる人はもう
俄然バリバリ学んでいるということ。
 
まずはわずかでもいいから、日々学びを。

 
ではまた次回のブログ更新もお楽しみに!