2020年12月3日
「分かる」ということの本当の意味
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
寒いです。
12月に入るといっきに冬を感じる気候になりましたね。
今年は風邪をいつも以上に引かないように気をつけないと。
さて、今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が、
「分かる」ということについてお伝えします。
途中で引用されている言葉にハッとします。
ぜひ、最後までお読み下さい。
それでは、早速。
★
昔むかし、
上原専禄さんという歴史学者が居ました。
中世ヨーロッパの歴史を専門とした方で
一橋大学の学長をやったり、
一橋の社会学部の創設に尽力されて
初代の社会学部長を務めています。
恥ずかしながら、
上原先生の著作は読んだことはありません。
たいへん立派な学者さんのようです。
この方のお弟子さんに
阿部謹也さんという方がいました。
この方も中世ヨーロッパ史の学者です。
「ハーメルンの笛吹き男
~ 伝説とその世界」という著作で
世の中に衝撃を与えた方です。
内容は簡単に言うと
ハーメルンの笛吹き男が
ほぼ史実をもとに出来上がった
物語であることを明らかにしています。
当時のヨーロッパのあり様を
この物語の掘り起こしから
逆照射しているわけです。
で、この方も
一橋大学の学長を務めています。
紫綬褒章をもらっているので
知っている方もいると思います。
前置きはこのくらいにしましょう。
阿部さんが上原先生と出会ったのは
学生時代です。
上原先生は、
謹厳な学者ではありましたが
権威を嵩にかかって攻める方では
ありませんでした。
学生の阿部さんにも
高名な学者同士のミーティングの場に
入ってもらい、彼にも同じように、
「君はこれについてどう思いますか」と
たずねるような方だったのです。
阿部さんの著作に
「じぶんの中に歴史をよむ」
という本があります。
昔むかし、この本を読んだときに
ものすごく心に残ったことばがあります。
それが、阿部さんが上原先生に
学生時代に言われたことばでした。
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わかるということは、
それがわかった後で、
自分が変わっていなければいけない。
自分が変わっていない
わかり方というのは、
ただ知識が増えただけだ。
知識なんていうものは
ほとんど大事なものではない。
問題はその知識、あるいは
何かを知ったことによって
自分が変わるということだ。
変わるということは
生き方が変わるということである。
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ここには上原先生が辿りついた
「分かる」ということの深い理解と
意味合いが書かれています。
「わかるということは、
自分が変わるということ」
阿部さんは、このことばを胸に
ドイツを中心に中世史を研究し、
大きな業績を残します。
ときどき、この「分かる」
ということについての上原先生のことばを
私は思い出します。
はたして、じぶんは、
何かを分かっているか?
分かってきたのか?
ふとしたときに、
このことばが甦ります。
はたして、じぶんは、
何かを分かっているのだろう?
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いかがでしたか。
次回の更新もお楽しみに!