2023年8月1日
狂気とラグジュアリーブランドの関係〜ビジネス戦略塾 第306回
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今回はブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が
「狂気とラグジュアリーブランドの関係」
についてお話しします。
それでは早速どうぞ!
★
ラグジュアリーと言われる
ブランドがあります。
高価格でも顧客が争って
買うようなスーパーなブランド。
昔、30年ほど前に
イタリアのトリノにある
フィアットの工場を
訪問したことがあります。
面白いことに工場の片隅に
フェラーリの工房があり、
テスタロッサを造っていました。
フィアットの方はラインの流れ作業に
製造中のクルマが並んでいます。
フェラーリも、そうかと思うと
「工房」と表現したように・・・
そこの小さなスペースでは
ドア1台1台に職人さんが
あの独特の赤を吹き付けて塗っていて。
さらに1台1台を手作業で
乾かしていたんですね。
これには本当に驚きました。
その時、1日の生産台数が3台
というのもうなずけました。
3000台ではなく3台!です。
そりゃあ高いだろうと納得しました。
でも、なぜ、こんな風に
クルマをつくるのだろう、と思いませんか?
たぶん、トヨタにとってクルマは
大衆工業製品で安く適度な品質で、
あまねく沢山の人に渡って欲しいものです。
それは目的地に快適に
移動するためのひとつの道具です。
しかし、フェラーリにとってクルマは
精緻で美麗な工芸品のようなものでなくてはならない。
ステアリングを握り、アクセルを踏み込み
ただ走ることを味わい尽くしたい
ごく一部の人間のための第一級の工業芸術作品。
同じジャンルに所属しているようで
その成り立ちがまったく違います。
これは創業者である
エンツォ・フェラーリの
強烈な意志と情熱がなければ、
そしてそれがフェラーリの
文化にまで昇華しなければ
成しえないことだと私は思います。
何かの危ういバランスの上に
ラグジュアリーブランドは
成り立っている。
今日の放送は、
こうしたラグジュアリーブランドの核心に
何があるのかを探っています。
このお話の続きは、
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~ 江上鳴風のビジネス戦略塾 ~
第306回 狂気とラグジュアリーブランド
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*江上鳴風(えがみなりかぜ)とは、
江上隆夫の筆名、雅号のひとつです。
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