
2025年4月5日
ジブリ風の画像生成から想像できること
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
ブランド戦略コンサルタントであり、
クリエイティブ・ディレクターの江上鳴風が
ジブリ風の画像生成から想像できることについて
お話しします。
それでは早速どうぞ!
★
さて。
生成AIによるジブリ風の画像加工が
世界中で流行っています。
ちなみに以下はホワイトハウスの投稿
https://x.com/WhiteHouse/status/1905332049021415862
ドラッグの密売人が
米国移民・関税執行局に
逮捕された画像のジブリ風加工。
なんだかな~、どういうセンスなんだ?
とも思いますが。
ゴルゴ13風にしろよ(笑)
ま、ミヤザキハヤオは知っていても
サイトウタカオは知らないんですよね。
テクノロジーは、すべてを「民主化」します
自動車は「高速移動の民主化」です。
あらゆる交通機関は「移動の民主化」とも言えます。
スマートフォンは
「画像、動画、意見表明、アクセスetc」を民主化しました。
冷凍食品やインスタント食品は「調理の民主化」です。
生成AIは「知能と創造の民主化」です。
いま生成AIで起こっているのは
「創造の民主化」です。
まず、音楽から始まり、次いで映像に移り(→いまここですね)
そして次に小説などの高度な創作物に移ってきています。
楽器が弾けず、楽譜が読めなくても
アレンジも含め世界的なヒットを生む
アーティストが現われています。
5年もたたずにAIの動画生成で
作成されたアニメ、次にリアルでの
映画が公開されるはずです。
ということは生身の体を持たない
有名女優、男優が生まれるはず。
そして、映像的なセンスはあるけれど
まったく映画の現場経験のない、
映画用のカメラにさえ触ったこともない
映画監督が生まれてくるはずです。
まだ、いまのレベルだと
創られたものを見ても
笑っていられる状態ですが。
たぶん非常に優れたドラマが
生成AIで生み出されるようになると
大論争が起きるような気がします。
それは人間にとって創作や芸術とは何か?
という意味を問うものになるはずです。
あと著作権の問題で社会が混乱するでしょう。
(ま、いまでも論争はありますが)
オランダの文化史家・歴史家
ヨハン・ホイジンガは1938年に著書で
「ホモルーデンス」という概念を提唱しました。
「遊び(ルーデンス)」こそが人間文化の原型だと。
宗教、法、戦争、芸術、文学、スポーツなど、
とにかくあらゆる文化は“遊び”から生まれたんだと。
個人的には・・・
捕食者に喰われるしかない弱い存在であった人間が
警戒と恐れから獲得した「未来を想像する能力」が
「好奇心」と結びついた結果生まれたのが“遊び”だった
・・・と思います。
いずれにしろ想像力を持ったがゆえに、
人間は本質的に「遊ぶ存在」ならざるをえない。
そう考えるとテクノロジーの
「民主化」という機能は、この遊びを拡張します。
つまり、生成AIによる「創造=遊び」が
爆発的に広がり、そこから価値が生まれ、
経済が循環し出すのが、次の10年です。
そして、それを生み出した高度なプロンプトに
著作権が発生するようになるのではないか。
私個人は、そう考えています。
あなたはどうでしょうか?
★
いかがでしたか。
才能や訓練の壁を取り払い、
誰もが思った瞬間に何かを「創造」できる。
そのときに必要な技術が「プロンプト」。
ここに技能や技量の差が出てくるということ。
記憶や計算だけでなく、
創作も外部に委ねれるようになったとき。
人間に求められる技能や技量、
そして、人間らしさや価値はどこになってくるのでしょうか。
プロンプトもその価値の一つですが、
絵を描く才能とか、作曲する才能とか、
今までのようなそういった類のものと違い、
わかりやすい技能ではない、
というのが特徴的だと思っています。
指し示す力、ディレクションする力、決定する力…
こういった「こうしたい」という「意志」。
結局、人間に最後に求められるのは、ここに帰結していそうだ。
そんなことをぼんやりと思う週末です。
それにしても、桜の花が綺麗ですね。
それでは、次回のブログ更新もお楽しみに!