2020年9月7日

今更ながらティール組織って何だろう?

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

大型で非常に強い台風第10号が通過していきました。江上も、
「鹿児島、熊本、長崎と江上の親族・家族がごろごろいる場所を縦断する。
台風慣れした九州人でも、これほどのはそうそう経験がない。
被害が出ないことを祈るのみ!」
と、とても心配していました。

皆さまは、大丈夫でしたでしょうか。

 

さて、今日のコラムは、
ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が、
あらためて「ティール組織」について伝えます。

それでは、早速。

 

 

突然ですが、組織ってムツカシイと
思いませんか。

ま、正確に言うと
素晴らしい組織をつくるのがムツカシイ、です。

ダメな組織って簡単にできる。(笑)

新型コロナのお役所の対応を
みていると、そう思います。

素晴らしいと思う組織って
すごく楽しいし、成果もスゴイ。

どうしたら、
そういう組織がつくれるのかって
世の中に無数の書籍とノウハウが
ころがっています。

 

最近だと「ティール組織」が
爆発的に著名になりました。

 

生命体のような組織で
上長がマネジメントしなくても
目的に向かって進化する組織のことなのですが
私も最初に聞いたときに
「それ、できんのか?」と思いました。

やれた組織はあるかもしれないけど
世界に数えるほどしかないのでは
と思ったんですね。

ブラジルのセムコ社とか。

一時期のGoogleとか。

創業当時のSONYやAppleとか。

理想の組織論なんですよね。

ティール組織では、
組織を以下のように分類しています。

 

Red(レッド)組織
【オオカミの群れ】
個人の力で全体を支配するように
マネジメントしている組織

Amber(琥珀)組織
【軍隊】
個々人の役割を厳格に
行わなければならない組織

Orange(オレンジ)組織
【機械】
ヒエラルキーはあるけれど
成果で上には行ける組織

Green(グリーン)組織
【家族】
主体性が発揮しやすく
多様性のある組織

Teal(ティール/青緑)組織
【生命体】
1人ひとりが自在に活躍する
ひとつの生命体のような組織

 

これ、組織の進化論です。

オオカミの群れから組織は始まる。

そして、Teal【生命体】に至る。

逆回しの進化論ですね。

 

もともと生命体として
生きている一人ひとりが
組織のひとつの細胞として
一種の生命体を作り出していくわけですから。

組織、細胞というと
共産主義を思い出してしまいますが
ぜんぜん違いますね、これは。

この組織の区分けを見ていると
なんとなくですが、
レッド、琥珀、オレンジが
けっこう多そうですね、日本に。

組織がティール的になるときに
絶対に必要になるものがあります。

それは手前みそですが、
「VISION」です。

 

その組織にいる人たちが
自然に燃え上がるようなビジョンを
共有しているときにだけ、
自律進化する組織になります。

 

靴の通販で、アメリカで大成功した会社
「ザッポス」の見学に行ったことがあります。

ザッポスは
トニー・シェイさんという
台湾系のアメリカ人が立ち上げた組織ですが
社員がほんとうに自由に
のびのびと働く風土で有名です。

いまはAmazonの傘下に入っています。

私は、2012年に、
当時ラスベガスの郊外にあった
ザッポスに行ったことがあります。
(いまはダウンタウンの方に引っ越し)

最初にそこで感じたのは
「ここ大丈夫か?」でした(笑)

ふつ~の就業時間中に
社員が仮装して社内を練り歩くので
有名だったからです。

なぜなら、あまりに
自由過ぎる感じがしたからです。

彼らは組織を
どのように運営しているのか。

社内の理念運営のメンバーに
伺いました。

彼らは1点にフォーカスして
ザッポスを運営していました。

それは徹底的に
カルチャーをつくるように動く、
ということです。

そして、
靴の販売に革命を起こそうとしたのではなく、
「たまたま靴を売っているサービス業にすぎない」と
自分たちを認識し、、、、

そのうえで、従業員にとって
月曜日が待ち遠しいような
企業になることを目指したのです。

ザッポスでは、かなり末端社員にまで
「権限」が移譲されています。

それは彼らが掲げる
10のコアバリュー(憲法みたいなもの)の
冒頭に「サービスを通して、WOWを届けよ」と
あるからです。

つまり、自分たちの本質は
靴の販売購入の流れの中で、
お客に「WOW体験」をしてもらうことにある、
と規定しているわけです。

私たちは「WOW体験」で
企業存続の売り上げ・利益を得ている。

 

これはすごい視点の転換だと思います。

 

ジェフ・ベゾスが
どうしても欲しい会社だと言って
買ったのには理由があったのです。

Amazonは
「地球上でもっともお客様を大切にする企業」
を掲げています。

自分たちがそれを目指していたら
なんと、その先に行っている会社があった!

ということなんですね。

面白いのは、
地球上でいちばんに近いくらい
お客様を大切にする会社は、
従業員をもっとも大切にしている会社だった、
ということなんです。

深いな~。
次回に続きます

 

 

いかがでしたか。
次回の更新もお楽しみに!