2020年8月5日

「勘」を働かせるには「美意識」が要る!

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつも、お読みいただき、ありがとうございます。

ブランド戦略コンサルタントの江上は、
「「勘」を働かせるには「美意識」が要る!」といいます。

今日のコラムでは、渋澤栄一氏にもちょっと触れています。
2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」は、彼が主人公。
個人的には、今から楽しみです。

それでは、早速。
江上のコラムをお読み下さい。

 

 

少し前からビジネスにおいて
「美意識」が大事な時代に入ってきている、
ということが言われています。

「勘」と「美意識」は
深くつながっています。

「美意識」とは
あなた自身の日々の「規範」のことを
言います。

 

「規範」がむずかしければ、
「判断基準」「行動基準」のことだ
と思っていください。

ただし、「判断基準」や「行動基準」があっても
それが「儲かればいい」「利益とシェアだけを追求する」では
「美意識的な規範」になりません。

だって、それだけだとしたら、
少しも美しくないですからね。

もし、それで良いという方は
ここから先は読まないでくださいね。

あなたの人生が混乱する元になるので。

 

 

 

「規範」は多くの物事を
私たちが経験する中で生まれてくるものです。

「美」は日常にありふれていますが
「美意識」は、そうではありません。

 

僧侶で歌人、書家でもあった
良寛の書に「天上大風」
という小さな作品があります。

これで凧をつくって空に上げるのと、
子どもにせがまれて書いた書です。

それで、空にたくさんの風が吹いて
よい凧あげができるようにと
書いた有名な書です。

45cm×31cmの小さな書。

ぜひ、「天上大風」で検索してください。
http://www.all-japan-arts.com/rekishi/0709rekishi.html

 

この書、一見すると、
ただのヘタにしか見えない。(笑)

私でも書けそうだな、と思えます。

 

でも、少しでも書道を
やったことのある人なら分かりますが、
この書は並みじゃないんですよね。

 

自由に、伸びやかに
無心に、ただただ子どもたちが
嬉しそうに凧あげをしているところを
思い浮かべながら書いたことが
伝わってくる書なのです。

書の中に風が吹いている。

たとえば、
この書に「美」を感じるかどうか。

 

何物かの中に
「美」を発見できる「規範」を
自分の中に持っている。

これが「美意識」を持つということです。

「美意識」とは
自分の無数の体験を蒸留したところにしか、
現れないものです。

 

「無数の体験の蒸留」とは
流行りの言い方を借りるなら、、、、

AIがデータを読み込んで
ディープラーニングするようなものです。

AI開発者も分けがわからないけど(笑)
なぜか、彼には囲碁で勝つ方法が分かる。

 

自分でも分からないけど
それに「美」だと感じたり、
感じなかったりが始まるわけです。

「美しさ」の無数の体験が
「美意識」を生み出す。

 

すると、何物かが
自分の「規範」に合っているか
合っていないのかが瞬時に分かるようになる。

実は、これが「勘」の正体です。

 

無数の体験が
「美意識」を育むようになると
「勘が働く」ようになるわけです。

 

渋澤栄一の「論語と算盤」は
「美意識」の書とも言えるのです。

 

そして、ビジネスでも
そのことが重要視される時代に
入りました。

 

ま、日本人はもともと
そういうのが得意な民族ではあるんですが。

「美意識」を磨いてください。
そして「勘が働く」ようにしてください。

 

なぜなら、それが、
激動の時代、「withコロナ時代」の
重要なスキルだからです。

 

いかがでしたか。
次回の更新もお楽しみに!