2020年8月19日
日本のブランド力の起源
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
連日の猛暑。どうにかなりそうな体調です。
今年は、熱中症とともに新型コロナへの対策もしなければならないので、
大変です!
そんな猛暑を少しでも快適にと挑む、
「ノズル」「金具」「繊維」を扱うメーカーと、
意外な企業が夏に挑む様子を
日経スペシャル ガイアの夜明けで放送されていました。
ご覧になりましたか。
「人々が三密を避け、快適に夏を過ごせるように」と
取り組む企業に、日本のものづくりのチカラを感じました。
ものづくりとブランドのチカラがかけ合わさると
どんな日本発の企業が生まれるのでしょうか。
さて、今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上が、
「日本のブランド力の起源」とについてお伝えします。
それでは、早速。
★
先日、こちらの記事では、
日本が世界一のブランド国である理由についてお伝えしました。
今日はその続きです。
国のブランドとして世界1位の
日本がなぜできたのか?
Future Brand Country Index
https://1ovely.com/country-index/#2019_Future_Brand_Country_Index
私たち日本人の心性には
「ホンモノは外からやってくる」
ものである、という概念が
染みついています。
そして、いつも、この国は
この素晴らしい「ホンモノ」を
我がものにしたい、
「ホンモノ」に追いつきたいと恋焦がれる
「ホンモノ変態」なんだということですね。
ユーラシア大陸の東を
ふさぐように存在する日本は
地政学的に何かがやってきて
留まって発酵・蒸留する。
そのために、、、、
追求につぐ追求、
研究につぐ研究、
改良につぐ改良、
改善につぐ改善、
再解釈につぐ再解釈、
を何千年もやってきて、、、、
とうとう、それが
私たちの生得的な気質として定着し、
その気質が独自の文化・文明・文物を
生んだということなのです。
まあ、ぶっちゃけ、
「外から来るホンモノ」を
なんとか理解しようと努めるうちに
それを超える「日本発のモノ」を
生み出してしまう。
学びのチカラですね。
そういう素晴らしい能力がある。
日本の文物は何から何まで
ぜ~~~~んぶ、そう。(笑)
文字(漢字、カナ、仮名)から
宗教、工芸、美術、思想、
制度、政治、武器、文化、
軍事、化学、科学、建築
もうありとあらゆるものが
流入したうえで、
日本独自のものに改良されている。
これはほんとに凄い。
これこそが日本人の持つ
世界に誇る能力だと思う。
ラーメン、カレー、
とんかつ、てんぷら、うどん、
とうふ、みそ、しょうゆ。
アニメ、漫画、政治制度。
ぜんぶ、外来物。
私たち日本人は、
いわばミックスカルチャーの
世界的な実験場を数千年間、
運営しているわけです。
それが超独自で、高度で、
かつ味わい深いという国柄を
生み出し、それに世界中の人が
惹かれているということなんですね。
なぜ、日本にブランド力があるのか。
結論:
世界の文化・文明・文物の
「受容・研究・止揚」が
ほとんど変態の域に達しているから。(笑)
、、、、ということなんですね。
「新しもの好き」で「極め好き」。
数千年、へたをすると2~3万年、
先祖代々「超オタク」の国なのですよ。
早い話が。
(そういえば、最近オタクってことば
聞かなくなったなあ。時代の変わり目に
なってきている証拠ですね)
ラグジュアリーブランドの特徴のひとつに
「伝染する狂気」というのがあるのですが、
これ、日本にぴったり当てはまります。(笑)
それが私たちの誇るべき
民柄、国柄ということなのです。
ただ、この性質、大きな欠点も
抱えていて。
そう察しのよい読者の方は
お分かりだと思いますが、、、、
「ホンモノ」は外からやってくる。
そして、いつも、この国は
この素晴らしい「ホンモノ」を
我がものにしたい、
「ホンモノ」に追いつきたいと恋焦がれる
「ホンモノ変態」だということは、、、、
そう、、、、、
「私たちはホンモノではない」
というところを出発点にしている、
ということです。
つまり、、、、
私たちは、ホンモノを生み出し得ない。
これは論理的には、、、、、
私たちは、ニセモノだ。
私たちは、オリジンではない。
、、、、、と確信している
ということになります。
これが日本、日本人の
長所の裏に隠れている
大きな、大きなデメリットなのです。
大きな、大きな抑圧ポイントです。
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いかがでしたか。
次回の更新もお楽しみに!