2021年2月22日

デザイン経営の力とは何か?

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が、
「デザイン経営の力とは何か?」についてお伝えします。

それでは、早速。

 

 

最近、よく聞くデザイン経営。

ちょっと事情があって
日本の超トップクラスの
デザイン経営の専門家に
話を聞いて回っています。

それでひとつ気づいたのが
日本語の失敗。

 

デザインdesignを本来の
「設計」「計画」「立案」の意味で
使わずに「意匠」の意味で
使ってしまった。

 

だから、どうしても
デザインという言葉を聞くと、
感覚的なものという印象がぬぐえない。

なんか頭の中に、つい
こじゃれたピエール・カルダン(古っ)みたいな
イメージが沸いてしまう人が多いんじゃないか。

個人的に、ずっとこうしたものの側で
仕事してきて、その実態を知っていても、
いまだに、その気配が自分にはある(笑)

 

本来、デザインは
左脳的な論理の積み重ねから
右脳的にクリエイティブにジャンプし、
それを再び左脳的に収束させる作業。

クリエイティブな作業って
デザインに限らず、
ほとんどがそうなんだけど。

つまり、左脳的な
論理構築力が土台にないと
感覚的にすぐれたものって
生み出せない。

そういうことが、たぶん実感的に
分かりにくんだと思う。

でも、これを知っているか、
知っていないか。

あるいは体験しているか、
していないかで
デザインとかクリエイティブの
捉え方がぜんぜん違う。

 

もし、日本人経営者が、
いま、この2020年代に、
デザイン経営に弱いとしたら。

論理と感覚の往復の感覚を
知らないことが大きいのだろうと思う。

そしてもっと突っ込んでいうと。

ロジックを徹底的に追求した経験の無さが
クリエイティブへの無理解や
デザイン経営の弱さとして表れているんじゃないか。

すぐれたロジックは、
クリエイティブを発射するための
発射台なんだよね。

しっかりしたロジックがあると
高く、遠くへ、飛べる!

へなちょこの発射台だと、
数メートル先に落っこちるだけだ。

だから、、、、

デザインあるいはクリエイティビティを
本気で経営に生かしたいなら
ロジック、論理力を磨け!ということなのだ。

まいったな、、、

逆の結論になってしまいました。

ちなみに、、、

最近知って驚いたこと。

世界最大のデザイン会社ってどこでしょう?

 

 

答え:IBM

 

 

1000人以上のデザイナーと
23拠点のデザインスタジオを世界中で
稼働させているそうです。

スゴイ。。。

 

 

いかがですか。

ぜひ、貴社の、あなたのブランディング戦略に
お役立て下さい。

引き続き、第178回ブランディングの作法-その6のヒマラヤFMも
メッセージに引き続きお聴きください。

 

ブランディングのSTEPで
もっとも苦労するのが
ビジョンを創り出すとき。

同じくらい大変なのが
コンセプトづくり、です。

この作業、
DNAをシーケンスする作業に
似てるなあ、と思うことがあります。

DNAは、あなたの設計図です。

あなたの人生の
基本的なプログラムはここに
すべて書き込まれているわけです。

つまり、それは
宿命の設計図です。

だから、企業の理念や
ブランドの理念を抽出するときは
DNAの30数億の塩基を
読み取るようにデータやファクトを
いっしょに丹念に見ていくのです。

これ、シーケンス作業です。

ちなみに、私は、
理念(ビジョン、コンセプト類)を
「抽出する」と言います。

「創造する」とは絶対に言いません。

それは創る行為というより
中にあるものを発見して、
取り出す行為だからです。

このシーケンスを行って、
もっとも需要な塩基を
(いくつかの有力な宿命的性質)
取り出します。

この「有力な宿命的性質」が
運命の設計図の素になります。

そう、宿命ではなく、
運命の設計図です。

運命はあなたが作れるからです。

宿命はいじれないけど、
運命はいじれる。

ブランドの運命の設計図が
ビジョンとか、コンセプトなんですね。

これを創るために、私はときどき、
人事や就活のフレームワークである
<Will・can・must>を使います。

ご存知の方も多いでしょう。

このフレームワークを使うと
自ブランドの現在を客観化できるのと、
クライアントを考えこませることができる(笑)

つまり、運命を切り開くきっかけを
与えることができる。

詳しくは今回のヒマラヤFMへ。

第178回ブランディングの作法-その6:will・can・must
https://www.himalaya.com/ja/player-embed/99846/131098017

いかがでしたか。
次回の更新もお楽しみに!