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論文「AI2027」の2つのエンディングから考えたこと

2025.06.06

論文「AI2027」の2つのエンディングから考えたこと

こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今回はブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が
「論文『AI2027』の2つのエンディングから考えたこと」
というテーマでお話しします。

それでは早速どうぞ!
 
 

 
 
AIベンリ~と日々感嘆して使いつつ
なかなかの凄い段階に達しつつあるようで。
 
話題の論文「AI2027」では
2つのエンディングが描かれています。
    ↓
https://ai-2027.com/
 
競争のエンディング 「Race ending」
減速のエンディング 「Slowdown Ending」
 
要は加速するAIの能力に対して
人間の制御が不可能になるシナリオと
ある程度の制御可能状態でバランスをとるシナリオです。

 
 
タイトルにある通りなら、
これが起きるのが2027年。

つまり、たった2年後なわけです。
 
そこでシンギュラリティ、驚きます。
声を失うというか。

2027年にAGI(汎用人工知能)か
ASI(人工超知能)が生まれる。

レイ・カーツワイルの予想より18年も早い。

 
 
孫さんがAI超楽観主義者の極だとすると
この論文の著者たちは超現実主義者。

すべてのテクノロジーには必ず陰陽の側面があるので
私個人としては孫さんのような楽観論は採用できない。

1990年代の、
インターネット初期に「人々が解放される」
「Power to the people!」という賞賛が
あふれた光景を見た者としては。
 
そして、その後、
分断とディスコミュニケーションの渦の発生に
インターネットが大きく寄与したことを考えると
あまり楽観的にはなれないのです。

 
 
いまの、この便利さが、
どのようなディストピックな現象を引き起こすのか
注意してみる必要があるし。

それこそ陳腐なセリフですが
「人類の叡知」を結集して”Slowdown Ending”に向かうように
ハンドリングしてほしいと思うわけです。

 
私たちが頭に刻まなければならないのは
テクノロジーはポジティブとネガティブな側面が半々。

それをなんとかポジティブ50.5%と
ネガティブ49.5%くらいのバランスに持っていく。

そのリバランスが私たちに出されている宿題です。
 
 
この宇宙はもともと
「物質」と「半物質」が同じ量だけ生まれて
一瞬で消えるはずだったのに、なぜかほんのちょっとだけ
「物質」が多くて、存在してしまった。
 
テクノロジーも、ポジ・ネガの狭間に、
この超小さいポジティブな差を作ることが大事。

この微差が、私たち人間にとって
幸せな世界を作る「とっかかり」になるから。
 
そう考えます。
 
 

 
 
いかがでしたか。
あなたのビジネス戦略のヒントを受け取っていただけたでしょうか。

「江上鳴風のビジネス戦略塾」は、
江上鳴風(江上隆夫)が、
30年以上に及ぶクリエイティブ、広告業界の第一線の経験から、
ブランディングからクリエイティブ、
デザイン思考、アート思考、さまざま戦略やスキルまで、
ビジネスに役立つ本格的かつ実践的な話題を取り上げて、
お伝えしていきます。

 
それでは、次回のブログ更新もお楽しみに!