2024年10月12日
届くことばたち
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今回はブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が
「届くことばたち」
というテーマでお話しします。
それでは早速どうぞ!
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物理学者で名随筆家でもあった
寺田寅彦のことば。
いわゆる頭のいい人は、
言わば足の早い旅人のようなものである。
人より先に人のまだ行かない所へ
行きつくこともできる代わりに、
途中の道ばたあるいはちょっとした
わき道にある肝心なものを見落とす恐れがある。
(寺田寅彦随筆集「科学者のあたま」)
ときどきスピードと効率に
しばられている社会全体、世の中の流れ、人の視線に
どっと疲れた気分になることがあります。
寺田は高校時代の英語教師であった
夏目漱石を終生、師と仰いだ人で、
物理学者だから素晴らしく頭が
良かったはずですが、
随筆はゆったりして味わい深い。
滋味、玩味。
で、物事の芯を喰っている。
https://x.gd/1M6go
北海道の空知と栃木でワイン造りを行うアメリカ人、
ブルース・ガットラブさんのことばもスゴイ。
科学的な方法でグッドワインはできますが、
グレートワインはできにくい。
「なにもしない」ことのほうが、
「なにかをする」ことよりもはるかにむずかしいのです。
(「ブルース、日本でワインをつくる」新潮社)
ブルースさんはカリフォルニアのワインコンサルタント。
ひょんなきっかけで20年以上前に日本へ。
栃木で身障者の子供たちと素晴らしいワインを作る続けた人。
農薬を極力使わず、手間暇かけ、野生酵母でじっくり。
https://x.gd/9Qxq1
最後は井原西鶴「好色二代男」から。
「好色一代男」の続編。
人間は、欲に、手足の付(つい)たる、物そかし
笑ってしまった。
言っちゃいましたね、西鶴先生。
https://x.gd/cBCxq
人間は、何かを極めると真実に
触れられるようになるんですかね?
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いかがでしたか。
さて、読書の秋です。
素敵なことばたちに、
出会いにいきましょうか。
ではまた次回のブログ更新もお楽しみに!