2024年12月29日
人類:ことばの前に歌があった説
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今回はブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が
「人類:ことばの前に歌があった説」
というテーマでお話しします。
それでは早速どうぞ!
★
あなたは
「ことばは歌から始まった」なんて話を
聞いたことありますか?
これ、私が大好きな説なんですが。
ことばの起源については
いろんな説があります。
ただ、その中で
「歌やメロディが最初だった」
っていう考え方があります。
たとえば、赤ちゃんが言葉を覚えるとき、
リズムや音の繰り返し
赤ちゃんの「アーウー」とか、
大人が歌う子守唄が
すごく大事だって言われていますよね。
赤ちゃんに話しかけるときは
誰でも「繰り返し」と「リズミック」な
ことばを多用します。
それが赤ちゃんの注意を引き、
コミュニケーションをしているのだということが
無意識に分かるからです。
ちなみにことばの誕生は
人類が二足歩行に
進化したことも関係しています。
このとき体の構造が
いろいろ変わったのです。
その中で特に大事なのが、
喉頭(のどの部分にある声帯を含む器官)の
位置が二足歩行で下がって、
声を響かせる空間が広がったんですね。
このおかげで、人類は声帯を使って
多彩な音を出せるようになった。
さらに、二足歩行で
体のバランスが取れるようになったことで、
声を出すときの呼吸が安定して、
細かい声の出し分けができるようになった。
プラスして二足歩行で手が自由に使えるようになり、
手を使ったジェスチャーが増えることで、
脳が「もっと複雑なコミュニケーションを!」と
声を使った伝達も進化したと考えられています。
つまり、ことばを持っていない時の人類は
感情や気持ちを伝えるために、
メロディやリズムを使っていた可能性があるのです。
鳥がコミュニケーションで囀るように。
科学的にも、音楽とことばって、
脳の同じ部分を使ってることがわかっています。
それにミラーニューロンっていう、
他の人の動きや表情を
まるで自分のことのように感じる
脳の仕組みがあるんですが、
これも音楽的なコミュニケーションが
進化のカギだったんじゃないか、と言われています。
繰り返したある人のメロディやリズムを
誰かがそっくり真似する。
ふたりが唱和する。
すると心地いい。
心地よさの中に
共通の意味を見つけ出していく。
これが何十万年も繰り返されるうちに
音が分化し、複雑になり、
ことばへと変わっていった。
私たちが日々
たくさんの音楽を聴いているのも
このことばが生まれる前の
原初の記憶があるからかもしれません。
さて。2024年もあと少し。
2024年を振り返り、
2025年のプランニングを
始めてもよいころです。
どんな挑戦するにしろ
2025年は飛躍する年にしたいですね。
★
いかがでしたか。
歌を歌うのは、たぶん人間だけ。
言葉を使うのも、たぶん人間だけ。
どちらも生きることとは直接関係がないけれど、
どちらも高度に発展した
コミュニケーションの結果ともいえます。
そして、
私たち一人ひとりをプリミティブに
書き換えてしまうくらいの
大きな影響を持っている。
年末は、家族など大切なひとたちと歌ったり、
素敵な音楽を聴いたりして、
お正月には、ことばで一年の目標を立ててみる。
そんな年末年始を過ごしてみるのもよいかもしれません。
ではまた次回のブログ更新もお楽しみに!