2024年6月15日
人類は「実験」と「検証」を繰り返している
こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
今回はブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が
”人類は「実験」と「検証」を繰り返している”
というテーマでお話しします。
最近週末に連続してお伝えしている、
人間の歴史の第四弾!
これまでのテーマはこちら↓
・〈第一弾〉人類はなぜアフリカを出て世界へ散っていったのか?
・〈第二弾〉人類は農耕を始め文化を生み出しはじめる
・〈第三弾〉人間が集住し、都市が始まる
第四弾、それでは早速どうぞ!
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前週末のブログ記事では
以下をお伝えしました。
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人間は「都市」という形で集住を始めます。
「都市」は「人間の大規模集積回路」です。
必然的に文明・文化の高度化が始まります。
そして、「異文化との交流」へと踏み出します。
この交流が本格的に動き出すのが
15世紀半ばから17世紀までの
大航海時代なのです。
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出アフリカから5~6万年。
地球のすみずみ広がるまでに2~3万年。
農業を始めるのが、ほぼ1万年前。
各地で独自の文化を築いていくのに
それから5000~6000年。
文字の誕生が紀元前4000年代後半から。
4大文明が誕生するのが
紀元前3000年から紀元前2000年。
人類の基本思想、
ブッダ、孔子、ギリシャ哲学などが
出そろう枢軸時代が紀元前500年前後。
これらは現象の流れで行くと以下の流れです。
「拡散」→「定着」→「実験」→「収束」→「検証」
人類は出アフリカにより、世界各地へと「拡散」します。
その後、狩猟から農耕へと「定着」し、
その土地土地の気候風土に応じた「文化」を
形づくっていきます。
これは、一定の条件設定下で
「人間が生きるとはどういうことか」
その可能性を追求する「実験」だと仮定できます。
地球上のあらゆる土地で人類は
無数の実験を繰り返した。
そして、「収束」の時期、
つまり結果を持ち寄って
みんなで「検証」をする時期が来た。
それが500年前に始まった大航海時代。
私たち人類は、6万年をかけて
「人が生きる」とはどういうことなのか、
各地で実験した結果を持ち寄り、
その可能性を検証している。
そして。
その検証から、さらに新しい人間の姿を
描き出そうとしているのが
1995年に始まったインターネット革命であり、
2023年頃から本格化した生成AIでしょう。
つまり情報量を爆上げして
「実験」と「検証」を加速させいているのです。
これからは・・・
「実験」→「検証」
・・・がとてつもないスピードで
繰り返されていきます。
人類80億人は一人ひとりが
その実験の研究者であり、また被験者でもある。
この果てしない実験に終わりは来るのか?
そう悩みながらも、私たちは、
この旅を止めることはありません。
なぜなら、私たちは
自らの好奇心にフタをできない
Homo sapiens(ホモ=サピエンス)です。
私たち種族は
Homo sapiens 「知恵あるヒト」と
自らを名付けた業を生きているからです。
ということで、また次週に続きます。
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いかがでしたか。
人類の歴史が、
「拡散」→「定着」→「実験」→「収束」→「検証」
だったとは……。
メタ思考で考えてみると、
見えなかったことが見えてきますね。
これからは「実験」→「検証」。
果たしてHomo sapiensはどこへゆくのか。
次週もお楽しみに!