2020年11月27日

知ることは解決の始まりなり

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫は、
「知ることは解決の始まりなり」といいます。

それでは、早速。

 

 

突然ですが、今日は、国際NGOのオックスファム・インターナショナルが、
以前公表したこと報告書について触れたいと思います。

オックスファムとは、1942年にイギリスで設立された
貧困克服のために人々を支援する団体。世界93か国で活動しています。

彼らの報告によると、
2018年に世界で最も裕福な26人の資産と、
経済的に恵まれない世界人口の下位半分の
38億人の資産の合計がほぼ同じだという内容です。

26人を平均するとこの大富豪1人の資産と
下位の1億46百万人の資産が一致します。

26人の資産合計は日本円でほぼ150兆円。
日本の国家予算のほぼ1.5倍です。

 

たとえばいま世界一の資産家はAmazonのジェフ・べゾス。
アマゾン・ドット・コムの共同創設者でありCEO兼取締役会長兼社長。

総資産は、1,310億ドルから1,130億ドルへと▲180億ドルでしたが、
2018年から2年連続で、2020年も第1位。

 

たいへんな数字だし、
確かにある種の問題ではあります。

 

しかし、ひとつ言えるのは、
私たちは、オックスファムのような活動により、
こうした事実を知りえたということです。

 

「世界がもし100人の村だったら」が出たのは2001年。
もう20年程も前。当時は、たいへんな衝撃でした。

なぜなら、“わたし”の問題として
世界の偏りが語られていたからです。

 

私たちは、知っています。

いかに偏って、いかに不公平であり、
いかに弱者に対する救済策が用意をされていないかを。

いかに私たちが世界に対して無知であり、
いかに我が事として考えてことなかったかを。

すると世界のどこかで、

その解決のためのアイデアを考える人が生まれ、
その解決のためのグループを創る人が生まれ、
その解決のために世界に情報を流す人が生まれ、
その解決のためにお金を提供しようとする人が生まれ、
その解決のために政策を立案しようとする人が生まれ、
その解決のためにたくさんの人が動き出すという状況が生まれます。

解決までには程遠いように思える日々の中、
それでもジリジリと匍匐前進していきます。

一歩解決に近づいていきます。

そして、私たちは、知りません。

少しずつは解決に向けて歩み出していることを。

 

たとえば・・・
世界の人口のうち、極度の貧困層の割合は
過去20年でどれくらいになったと思いますか?

オックスファムの報告を悲観的に捉えるなら、
答えは「増加している」でしょう。
少なくとも減ってはいないと考えます。

 

正解は、極度の貧困層の割合は、
この20年で「約半分になった」です。

 

私たちは、本当のことを案外知りません。

世界の富豪26人の資産と
世界の貧困層38億人の資産が同じだと。

世界の極度の貧困層の割合は
この20年で約半分になっていると。

 

広く、正確に、知ると言うことは
タフに、柔らかに、解決することの始まりです。

ビジョンも、ミッションも、
そしてそれに基づくアイデアも
すべての問題解決は「知る」ことが第一歩なのです。

 

 

いかがでしたか。
次回の更新もお楽しみに!