2022年9月10日

目標は幼稚園児です!

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上鳴風が、
「目標は幼稚園児です!」ということで日本の会社組織についてお伝えします。

それでは、早速。

 

 

会社という組織がある。

これもビルひとつ隔てると
文化、カルチャー、社風が
ほんとに想像以上に違うんですね。

何百社というクライアント、
ありとあらゆる業種の方と
お付き合いしてきたので
それは実感として私の中にあります。

年商十数兆円、社員数30万人の企業から
社員2名のベンチャーまで。

 

で、そんなに違うカルチャーでも
ベンチャーを除く、多くの日本企業に
共通しているのではないか
と思うカルチャー要素があります。

 

3つ、あって・・・

ひとつは「戦略を定めるのがとても苦手」。

ふたつめは「決められたことは効率的に行う」。

みっつめは「失敗を極端に恐れる」。

 

で、お気づきのとおり、
これらは同じ根っこから来ているのですね。

それは「まず出過ぎず、そして引っ込み過ぎない」
という傍目を気にする空気を醸し出す
日本人のカルチャーから
来ているなあと思うのです。

 

これ、お気づきでしょうか。

これら3つの根っこには
すべて「他人がどう思うか」があります。

こう書きながら、自分も痛い。

私も、そうだと思うからです。

 

「他人がどう思うか、思われるか」基準というのは
「私」が基準になっていないという点で・・・

厳しく言えば
「私を生きていない」ということです。

それは感情、情熱を殺す
あるいは抑え込む生き方です。

 

情熱が沸かないものは効率に逃れ、
失敗を避けようとする。

未来に対して、
情熱をもってフォーカスしていないから
戦略をつくれない。

 

ビジネスでも、人生でも、
最も重要なのは「私自身であること」です。

当たり前ですが。

それであって初めて
あなたは、自分の人生のダイナモである
あなた自身の情熱のマグマを
エネルギーとして使えるようになります。

日本の多くの会社に元気がないのは
働く人が「自分自身であること」を止めているから。

すると情熱つまりあなた本来の
大きなエネルギーと切り離されて、
そのせっかくのエネルギーを
使えなくなってしまうのですね。

 

そう実感する出来事に
この1カ月何度もぶつかりました。

 

ポジティブ、引き寄せ、幸運、幸福。

あなたが、
本来の「あなた自身であること」を止めなければ
人は自然にそれらの状態で生きることができます。

日本の会社、日本の人々、日本そのものを
元気にするのは「自分基準の生き方」を取り戻すこと。

 

幼稚園で何もかも忘れて夢中で遊ぶ園児たち。

あれが、自分基準で生きる理想像です。

断言しておきますねwwww

あそこに如何に近づくか、です。

がんばるぞ~~。

 

 

いかがですか。

ぜひ、貴社の、あなたのブランド戦略に
お役立て下さい。

引き続き、今週の「江上鳴風のビジネス戦略塾」も
メッセージに引き続きお聴きください。

 

 

組織学習には
2つの方法があります。

ひとつは、シングルループ学習。

いままで経験を経てきた方法や考え方に則って
問題を解決したり、業務を改善したりする方法。

 

ある意味、固定化されたやり方なので
一度学んだら、それをあらゆる場面に適応して
繰り返していけばよいという方法です。

高度成長期の日本は、
この方式を徹底して行って
世界史上でも稀な大成功をおさめました。

冷戦期という政治的に固定化された時期で、
かつ全世界的に工業機械化の時期に当たり、
家電製品の普及が世界中で進行していた時期でした。

変化が大きそうで、その実、
変化の少ない時期だったのですね。

 

もう一つは、ハーバード大学の
クリス・アージリス教授が唱えた
「ダブルループ学習」です。

ダブルループ学習とは
自己革新のための学習方法です。

前提となる課題設定や目標が違ってきた場合、
シングルループ学習の方式では
課題解決や目標の達成が厳しくなります。

なぜなら、固定化された考え方、やり方で
課題や目標に向かおうとするから。

大きなズレが生じるのです。

高度成長期の「カイゼン」では
革新的な業績が望めなくなっているのが
その証拠です。

 

ダブルループ学習は前提を疑い、
幅広い視点から自分たちの思考、方法を
見直していきます。

つまり、新しい状況に対応できる
新しいやり方を生み出すのが、
このダブルループ学習なのです。

 

今週の放送のネタバラシを
してしまいましたが・・・。

第二次世界大戦当時の日本軍は
徹底的にシングルループ学習の組織でした。

明治維新後、近代的な軍の育成には
大成功しています。

これはダブルループ学習の思考様式がないと
できないことなのですが、日清・日露戦争以降、
そのループが止まってしまいます。

成功におごる。成功に酔う。
私たちは、これでいいと思い込む。

どうも、これをやってしまったようです。

 

自己革新を止めてはならない。

「失敗の本質」から学んだ最大の要件です。

 

第259回は組織上の敗因の3つ目から・・・

あと1週で終了。

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   ~ 江上鳴風のビジネス戦略塾 ~
 第259回 歴史に学ぶ 「失敗の本質」より その7
      <学習を軽視した組織>
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*江上鳴風(えがみなりかぜ)とは、
江上隆夫の筆名、雅号のひとつです。

 

次回の更新もお楽しみに!