2020年11月28日

現実を変えていくために身に付けたい必須能力2つ

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

いろいろあり過ぎた2020年も
あと1ヶ月を残すところとなりましたね。

さて、今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が、
「現実を変えていくために身に付けたい必須能力2つ」
についてお伝えします。

それでは、早速。

 

 

仕事に限らず現実を動かしいていくには
2つの能力が必要だと、私は思っています。

 

ひとつは「抽象化」の能力です。

 

複雑な事象を本質から
俯瞰することで、
ある種の単純化をもたらし、
全体を把握することをたやすくする。

これが抽象化の能力です。

以前、ロスアンジェルス現代美術館別館で
現代美術家の村上隆さんが
キューレーションを務めた展覧会が
話題になったことがありました。

2001年のことです。

ずいぶん前ですね~。

タイトルは「スーパーフラット展」

日本の過去から現代までのアートを
立体感のないスーパーフラット、
つまり「超平面、超二次元」と捉えて、
展示を構成したのです。

日本の歴史を彩る、
無数の芸術作品を、たったひとつの切り口
「スーパーフラット」で切り取った手法は
見事だなと思ったものでした。

それは、雪舟や等伯、琳派から、
漫画やオタク文化に至る日本のカルチャーは、
すべてを遠近のない平面に還元する運動なのだと、
言い切ることだからです。

この、無数の作品(複雑な事象)を
独自の視点(コンセプトと言ってもよいのですが)で、
スパッと見事に切り取る。

これが抽象化の能力です。

コンセプト化する能力、
と言ってよいでしょう。

これが現実を変えていく、
何よりの起点になります。

 

そして、もうひとつ、
大事な能力があります。

 

それが「構造化」の能力です。

 

構造化とは、取り出した
切り口やコンセプトを使って、
関わる事象を整理し、使えるようにする能力です。

早い話、切り口やコンセプトを道具に
モノゴトを前進させる仕組みをつくることです。

構造化できるということは
方法論にできるということ。

つまり、
誰かに手渡せる方法論になっている、
ということです。

誰かに手渡せる方法論になっていることが
なぜ、重要なのか、というと、、、、

そうでなければ非常に属人的、
ノウハウが誰か(内側)にとどまっていて、
外側に取り出せてないから。

なんとなくやっていることって
フィードバックも効かせられないし、
なにせPDCAが回せない。

他の人が使えないということは、
方法論まで至っていないということ。

それじゃダメなんです。

現実を変える力までには至らない。

 

たとえばTOYOTAの生産方式。

「リーン生産方式」とか
「ジャストインタイム方式」とかと
言われます。

これは完全に構造化されて、
方法論として誰かに手渡せる状態になっている。

だから、ポルシェも導入でき、
倒産、身売りを免れて、
プレステージ・スポーツカーとして
甦ることができたし。

この方法論を使って
愛知県にある「中部国際空港」は建設され、
厳しいスケジュールをクリアし、
さらに尚且つ1200億円以上の事業費を
削減することができたのです。

良い構造化ができると方法論化でき、
他人に手渡せるようになる。

これを「再現性がある」と言います。

 

ま、いずれにしても「抽象化」と「構造化」。

仕事でも何でも、現実を変えていく、
変革していくには、めちゃ大事な能力です。

磨きましょう!

 

 

いかがでしたか。
次回の更新もお楽しみに!