2021年3月13日

ゲームチェンジャーとリーダーの話

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こんにちは。ディープビジョン研究所です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

今日のコラムでは、
ブランド戦略コンサルタントの江上隆夫が、
「ゲームチェンジャーとリーダー」についてお伝えします。

それでは、早速。

 

 

何年も前のことですが、
「ゲームチェンジャー」ということばを
プレコンセプトに、とある製薬会社の
販売戦略の設計に携わったことがあります。

大型の医科向け新薬ということで
チカラが入っていたのですが、
担当している代理店が何度提案しても
ダメだということで私のところに相談に来ました。

相手の取締役が
とても面倒そうな相手だったので
断りたかったのですが、
根負けして受けてしまいました。

しまった!と
思ったけど後の祭り(笑)

 

外資系大手の製薬会社で、
かつ大型新薬。

聞くだけでも
めんどくさそう~

それでも、えっちらおっちら
考えたんですね。

で、私が立てた基本戦略は
アホらしいほどシンプルでした。

クライアントは
「ゲームチェンジャー」と言っている。

自分たちが大きく、
この市場を変えたいんだ!
そして変えるよ!と言いたい。

それくらい自信がある製品でした。

 

でも、
その広告代理店が過去提案したものは
競合に対してああする、こうするばかりで
自分たちが主体的に何をする、
というものではなかったんですね。

要は堂々と闘いたいのに
ちょっと姑息な手段ばかりに
見えた可能性が高い。

まったく市場を圧倒できるくらいの
戦力、武器を持っている。

だから、私が考えた戦略は
超シンプル。

 

「リーダーとしてふるまう」

 

それだけ。

次の市場での当然の覇者、
次世代を創る製品、
ある意味その分野の黒船。

逃げも隠れもせず
当たり前に、売れてもないのに(笑)
市場のリーダー然とした
キャンペーンをやろう。

俺が親分だ!

そういう提案だったんですね。

 

トヨタの「レクサス」
アップルの「iphone」
掃除機の「ダイソン」

リーダーとしてふるまうには
それなりの作法がある。

それは右顧左眄しない、
ということだ。

ぺこぺこするな、
ということ。

楽屋裏では
七転八倒してても
おもてではニコニコ、
堂々と笑っていろ、と。

 

わずか20分ほどのプレゼンは
取締役も気に入って一発OK。

その戦略で進むことが決定した。

 

その時以来、
思うようになった。

「ゲームチェンジ」をできる
リーダーでありたいと。

戦力も、武器も、
市場を圧倒できるものは
何も持っていないのに(笑)

でも、失敗しても
何か楽しそうじゃないですか。

「ゲームチェンジ」を目指すって。

change ⇔ challenge

一度で、
チェンジはできなくても
チャレンジは何度でもできます。

ことばも似ているし(笑)

 

 

いかがですか。

ぜひ、貴社の、あなたの企業戦略やブランディング戦略に
お役立て下さい。

引き続き、今週のヒマラヤFMも
メッセージに引き続きお聴きください。

 

 

ビジョン、ミッションなどを
見直すときに絶対に聞くことが、、、、

あなたの会社は、事業は、
世の中にとって、今後、
どのような存在になるおつもりですか?

、、、、ということです。

明解に応えられる企業は
極少数です。

答えられない企業が
かなりの数います。

これは、誰でも知っている大企業でも
中小企業でもパーセンテージで行くと
けっこう高い率になるのではないか。

これは、よく考えると奇妙なことです。

なぜなら原理的に、すべての企業は
世の中の、何らかの問題を解決するために
生まれているからです。

他人が解決できない、処理できない問題を
スムーズに解決してくれるから
お金をいただくことができる。

でなきゃ、企業は不要です。

ということは、みんな
存在する意味を明確にわかっていたはずなのに
どこかで見失っている、ということです。

改めて、その意味をはっきりさせて、
そして時代の流れに沿って、
再定義すること。

これが、あらためて
求められる時代になっています。

そして、ブランドは
いつの時代も、自分自身を見つめて
つねに見直していかないと
輝きを継続することはできません。

今週のヒマラヤFMは以下から、どうぞ。

第181回ブランディングの作法-その9 2つのことを見直す勇気を持つ
https://www.himalaya.com/ja/player-embed/99846/132463898

 

 

次回の更新もお楽しみに!